Claudeのスライド作成は、無料版でも使えるようになりました。Anthropicは2026年10月8日(現地時間)、Claudeで資料を作る「Docs」「Slides」「Design」のベータ版表示を外し、無料プランを含む全プランで使えると発表しました。使い方は、チャットで「このメモを5枚のスライドに」と頼むだけ。できあがった資料はPowerPointやPDFに書き出せます。ただし、使える量は無料版の利用上限の中に収まります。
「無料でどこまでできる?」「パワポに書き出せる?」という疑問に、使い方、制限、プラン別の違い、Claude Designの終了予定まで、やさしく整理します。
Claudeのスライド作成(Claude Slides)とは?まず結論を3行で
- チャットで頼むと、Claudeが資料を作り、横の編集画面でスライドを直接直せる。発表もClaudeの中でできる
- 無料版を含む全プランで利用可能(10月8日にベータ終了)。PowerPointとPDFに書き出せ、Googleスライドにも編集できる形で送れる
- 使うと無料版の利用上限を消費する。「Dashboards」は有料、「Motion」はTeam・Enterprise限定で別物
ひとことで言えば、「会議のメモを放り込むと、下書きのスライドが出てくる」機能です。仕上げは自分で直す前提ですが、白紙から作る手間は大きく減ります。
Claudeのスライド作成が無料版に|何が起きた?
いつから?無料プランでも使える?
Anthropicの発表(10月8日付)によると、Docs、Slides、Designはベータ版を終え、無料を含むすべてのプランで利用できるとのことです。公式のClaude(@claudeai)も、同じ内容をXに投稿しています。Claudeのヘルプにも、Docs、Slides、Designのテンプレートはすべてのプランで使え、初期設定でオンと書かれています。
これらは9月16日に、有料プラン向けのベータとして会話の中に登場しました。AI for Mortalsによると、それまでは有料プランの機能でした。Anthropicは、その後に作られた文書・スライド・デザインが4,500万件を超えたとしています。
同時に発表されたDashboardsとMotionは無料で使える?
いいえ。同じ日に始まった「Claude Dashboards」は有料プランのベータ、「Claude Motion」はTeamとEnterpriseプラン限定のベータです。どちらも無料版では使えません。
- Dashboards:BigQueryやSnowflakeなどの社内データにつなぎ、言葉で頼むと集計画面を作って更新し続ける。各グラフの根拠となる問い合わせ文(SQL)も見られる
- Motion:報告書やグラフから30秒ほどの解説アニメを作り、MP4で書き出せる。動画生成AIは使わないので、AIが作った人物の映像は出ない
Claudeでスライドを作る使い方【5ステップ】
基本の手順
- Claude(claude.ai)を開き、無料アカウントでもよいのでログインする
- チャットで資料を頼む。または、メッセージ欄の「Output」メニューから「Presentation(プレゼンテーション)」を選ぶ
- Claudeの質問に答える。Claudeが先に確認の質問をしてから作り始めることがある
- 横に出た編集画面で、スライドを直接直す。「3枚目をもっと短く」とチャットで頼んでもよい
- 「Export」から、PowerPointかPDFを選んで書き出す。そのままClaudeの中で発表もできる
日本語で頼めば日本語のスライドが作られます。Artifactsタブのテンプレートから始める方法もあります。
最初に送る依頼文の例
- 「来週の定例会議のメモを貼ります。5枚のスライドにして。1枚に1つの話題で、数字は別のスライドにまとめて」
- 「このレポートを、部長向けの3分で説明できる8枚の資料にして。最後に次の行動を1枚入れて」
- 「作ったスライドを、小学生にもわかる言葉に直して」
Anthropicのヘルプは、Docsについて、何のための文書か、誰が読むか、何を含めるかを伝えると良い結果になると説明しています。スライドでも、枚数・読み手・目的を添えるのがコツです。
反応しないときに確認する設定
Claudeのヘルプによると、無料・Pro・Maxプランでは、「設定」の「Capabilities」にある「コード実行とファイル作成」がオンになっている必要があります。うまく作れないときは、まずここを見てください。
無料版の使用量は?50%割引キャンペーンも
資料作りに専用の枠はなく、普段のチャットと同じ利用上限から引かれます。無料版は5時間ごとにリセットされる上限があり、長い資料を作るほど消費は大きくなります。
今は割引があります。Claudeのヘルプによると、資料や文書、デザインを作ったり直したりしたあとの10メッセージは、5時間の上限の消費が50%少なくなります。無料プランは10月7日から対象で、全プランとも10月15日(米国時間)までです。「Output」メニューから始めると、最初のメッセージから割引されます。週ごとの上限は割引されません。
- 割引は自動で適用され、申し込みは不要
- 1回の返信で割引されるのは、最初の約15ステップまで
- Enterpriseプランは対象外
長い資料を無料で試すなら、割引が続く間がお得です。
プラン別早見表|無料版でできること・できないこと
| 機能 | 無料 | Pro・Max | Team | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| Docs・Slides・Design(スライド作成) | ○ | ○ | ○ | ○(10月15日に初期設定でオン) |
| Dashboards(集計画面) | × | ○(ベータ) | ○(ベータ) | ○(ベータ・初期設定はオフ) |
| Motion(解説アニメ) | × | × | ○(ベータ) | ○(ベータ・初期設定はオフ) |
| Claude for PowerPoint(アドイン) | × | ○ | ○ | ○ |
Claude for PowerPointは、PowerPointの中でClaudeを動かす別のアドインで、公式ヘルプではPro・Max・Team・Enterpriseプラン向けとされています。会社のテンプレートに沿ってスライドを作りたい人は、有料プランのこちらが向いています。
PowerPoint・PDFに書き出せる?共有は?
書き出せます。Anthropicによると、PowerPointとPDFのダウンロードは編集画面で作った見た目のままになり、スライドはGoogleスライドに編集できる形で送れます。Docsは、Word、PDF、Markdown、Googleドキュメントに書き出せます。
- チームの人とClaudeが、同じ文書やスライドを一緒に編集できる
- リンクを知っている人や社外の人にも共有できる(会社のアカウントでは管理者の許可が必要)
- スマホのClaudeアプリからも、文書やスライドを直せる
AI for Mortalsによると、共有された資料を開く人もClaudeのアカウントが必要です。社外の人に送るときは、PowerPointかPDFにして渡すほうが確実でしょう。
Claude Designの終了予定|12月14日までにやること
もともとの専用サイト「claude.ai/design」は、Claude本体に統合され、12月14日に閉じます。それまでは使えます。Claudeのヘルプによると、専用サイトでのClaudeとの会話やコメントは移行されず、専用サイトの作品の公開リンクもその日に使えなくなります。
- デザインシステムは、Claudeの「Artifacts」ページの「Migrate team design systems」で一度にまとめて移せる
- プロジェクトの.zipはダウンロードでき、上限も消費しない(AI for Mortals)
- 専用サイトでの会話やコメントは、閉じる前に手元に残しておく
X上での反応・公式発表
今回の発表で最も確かな情報は、公式アカウントの投稿です。主な投稿を整理します(時刻は日本時間)。
- Claude公式(@claudeai):10月9日4時ごろ、「Claude Dashboards and Claude Motion are in beta today」と投稿。同時刻の別の投稿で、Docs、Slides、Designがベータを終え、無料を含む全プランで使えると伝えた
- Anthropic公式(@AnthropicAI):10月9日4時ごろ、重要インフラとオープンソースを守る「Anthropic Cyber Mission」を投稿(本記事の最後で紹介)
無料版の50%割引について触れたXの公式投稿は確認できませんでした。割引はClaudeのヘルプに書かれている内容です。
私たちへの影響|こんな場面で役に立つ
こんな人は今日から試す価値あり
- 会議資料の下書きを短時間で作りたい会社員、学生
- 提案書や発表原稿の構成に悩んでいる人
- PowerPointは持っているが、デザインに時間をかけたくない人
一方で、会社の公式テンプレートに完全に合わせたい場合や、大量のスライドを毎週作る場合は、無料版では上限に当たりやすくなります。先ほどの割引は15日(米国時間)で終わり、その後は消費が通常に戻る点にも注意してください。
試すときのチェックリスト
- 事前に、伝えたい要点と対象者をメモにする
- 1回目は5枚程度の短い資料で試す
- 数字や固有名詞は、必ず自分で元資料と照らして確認する
- 社外秘の情報を入れる前に、会社のAI利用ルールを確認する
- 書き出したPowerPointで、フォントとレイアウトを見直す
雑談で使えるひと言
「Claudeって、無料でもメモからスライドの下書きを作ってくれるようになったらしいよ。パワポに書き出せるんだって」。同じ週にOpenAIも、ChatGPTの無料版にGPT-6を広げたばかりです。無料版が一気に進化する、そんな1週間でした。
よくある質問
Q. Claudeのスライド作成は無料で使えますか?
A. はい。Anthropicは10月8日、Docs、Slides、Designを無料プランを含む全プランで使えるようにしたと発表しました。ただし、普段のチャットと同じ利用上限の中での利用です。
Q. Claudeのスライドは日本語で作れますか?
A. 日本語で頼めば日本語で返ってきます。ただし、公式の発表に日本語の対応状況は書かれていないため、フォントやレイアウトは書き出したあとに確認すると安心です。
Q. ClaudeのスライドをPowerPointに書き出せますか?
A. はい。「Export」からPowerPointとPDFを選べます。Googleスライドにも編集できる形で送れます。
Q. 無料版で何枚まで作れますか?
A. 枚数の上限は、公式の発表では確認できませんでした。5時間ごとの利用上限の中で作ることになります。長い資料ほど消費が増えます。
Q. Claude for PowerPointとの違いは?
A. Claude for PowerPointはPowerPointの中で動く有料プラン向けのアドインで、会社のテンプレートに沿って作れるのが強みです。今回無料になったSlidesは、Claudeの画面で作って書き出す方式です。
Q. 有料のProにすると、スライド作成はどう変わりますか?
A. 利用できる量が増えるほか、Dashboards(ベータ)やClaude for PowerPointのアドインが使えるようになります。Proは月20ドルです(AIデジマ)。まずは無料版で試して、上限に当たるようなら検討するのがおすすめです。
Q. Claude Designはどうなりますか?
A. 専用サイトは12月14日に閉じ、Claudeの中の機能に一本化されます。デザインシステムの移行は、Artifactsページから一度でできます。
その他の注目AIニュース
Google Cloud、仕事用AI「Gemini agent」を発表
Google Cloudは10月8日(現地時間)の企業向けイベントで、質問への回答から資料づくり、コードの実行までを1つに任せる「Gemini agent」を発表しました。使うモデルは仕事ごとに選べて、GeminiのほかAnthropicのClaudeも選べます。Googleは公式ブログで、リードするモデルは数か月ごとに変わると書いています。日本語メディアのinnovaTopiaは、一般提供の時期や価格は発表資料にまだないと伝えています。Geminiの無料版については、Gemini無料版の制限の記事で解説しています。
Anthropic、重要インフラとOSSを守る「Cyber Mission」
Anthropicは10月8日、電力や水道などの重要インフラを守る企業を支える「Critical Infrastructure Defense Program」と、オープンソース向けの無料の脆弱性スキャン「OSS Scanner」を発表しました。前者の創設パートナーは、CrowdStrikeや日立など11社です。OSS Scannerの報告書は人の確認なしで届くため、誤りを含む場合があると公式は説明しています。
OpenAI、ロシアとイランの影響工作アカウントを停止
OpenAIは10月8日、ChatGPTを使った影響工作に関わるロシアとイランのアカウントを停止したとブログで公表しました。NPRによると、ロシアの側は主に上司への報告書づくりに、イランの側はペルシア語と英語の投稿づくりに使っていました。
Anthropic、モデルの想定外の行動に関する報告を公開
Anthropic公式Xは10日朝(日本時間)、システムカードなどに加え、モデルの行動に関する報告をより頻繁に公開する方針を投稿し、評価や社内利用で見つかった想定外の行動の報告を公開しました。詳細は元の記事をご確認ください。
Google、今週の新機能をまとめて発表
Google AI公式Xは10月9日の夜、今週の発表をまとめました。SynthID Detectorの使い方で紹介したsynthid.comのほか、画像生成・編集の「Nano Banana 2.1」、マルチモーダルな「EmbeddingGemma 2」などが並びます。
まとめ:Claudeのスライド作成は、まず無料で試してから
- Claudeのスライド作成は、10月8日から無料版を含む全プランで利用できる
- 使い方はチャットで頼むだけ。PowerPoint、PDF、Googleスライドに書き出せる
- 利用上限は普段のチャットと共通。10月15日(米国時間)までは50%割引のキャンペーン中
- DashboardsとMotionは有料・法人向けで、無料版では使えない
- Claude Designの専用サイトは12月14日に終了する
まずは会議メモを1つ貼って、5枚のスライドを頼んでみてください。書き出したPowerPointを見れば、自分の仕事にどこまで使えるかがすぐにわかります。新しい情報が出たら、この記事も更新していきます。
参考ソース
- Anthropic公式:Build live dashboards and animate explainers with Claude
- Claude公式X:Docs、Slides、Designが全プランで正式版に
- Claude公式X:DashboardsとMotionがベータに
- Claudeヘルプ:Artifact usage promotion
- Claudeヘルプ:What are artifacts and how do I use them?
- Claudeヘルプ:Get started with Claude Docs
- Claudeヘルプ:Migrate from standalone Claude Design to Claude
- Claudeヘルプ:Create and edit files with Claude
- Claudeヘルプ:Use Claude for PowerPoint
- AI for Mortals:Claude’s Docs, Slides and Design Are Now Free
- AIデジマ:無料版のClaudeでもスライドや資料作りが可能に
- Google Cloud公式ブログ:Introducing the Gemini agent
- innovaTopia:Google、仕事用エージェント「Gemini agent」発表
- Anthropic公式:Introducing the Anthropic Cyber Mission
- Anthropic公式X:Anthropic Cyber Mission
- Anthropic公式X:モデルの行動に関する報告
- NPR:OpenAI caught Russians and Iranians using ChatGPT for influence campaigns
- Google AI公式X:今週の発表まとめ

