白菜が高いのは、9月に関東を中心に記録的な長雨と日照不足が続き、白菜の植え付けと生育が大きく遅れたためです。都内のスーパーでは1玉1,188円という値札も出ていて、高い状態は少なくとも11月半ばごろまで、完全に落ち着くのは年明け以降という見方が出ています。
「白菜が高い理由は?」「1玉1000円超えはいつまで続くの?」「鍋の白菜は何で代わりになる?」と、スーパーの野菜売り場で足が止まった方も多いはずです。この記事では、農林水産省や気象庁のデータ、10月12日朝までの報道をもとに、白菜が高い理由と今後の見通しをやさしく整理します。最後に、職場の雑談で使えるひと言も紹介します。
白菜が高い理由と、いつまで続くのか
- 理由:東京都心が8月27日から37日連続で雨になるなど、9月の長雨と日照不足で、白菜の産地で生育不良と植え付けの遅れが起きた
- いつまで:農林水産省は10月中は平年を上回る価格を見込む。スーパーの社長たちは「11月半ばから落ち着き始める」「完全に戻るのは年明け」と話している
- どうする:白菜にこだわらず、いま安い玉ねぎ・大根・にんじん・ねぎで鍋や煮物を組み立てると家計への打撃が小さい
ひとことで言えば、「天気のせいで野菜の工場である畑が、1か月ぶん止まってしまった」というニュースです。値段そのものよりも、「なぜ急にこんなに上がったのか」「いつ戻るのか」を知っておくと、買い物の判断がしやすくなります。
白菜の値段は今いくら?1玉1,000円超えの実態
スーパーの店頭価格:例年の2〜4倍
テレビ朝日の取材によると、10月8日、都内のスーパーでは白菜が1玉税込み1,188円、4分の1カットで297円でした。このスーパーの例年の3〜4倍にあたる値段です。同じ店でキャベツは1玉430円で例年の倍、レタスは例年の1.7倍、小松菜は3倍になっていました。買い物客からは「こういう値段は私初めて見ました」という声も出ています。
TBSの番組「ひるおび」でも、東京・練馬区のスーパー「アキダイ」の価格が紹介されました。10月8日時点の値段を、例年と比べるとこうなります。
| 品目 | 例年の目安 | 10月8日の値段 |
|---|---|---|
| 白菜(4分の1カット) | 約100円 | 257円 |
| キャベツ(1玉) | 150円 | 322円 |
| ほうれん草(1束) | 150円 | 214円 |
| ナス(1袋) | 150円 | 214円 |
アキダイの秋葉弘道社長は、丸ごと1玉を売るときは950円くらいで販売していると話しています。関東の青果店では、1玉1,400円を超えている店もあると伝えられました。お店によって値段に開きがあるのは、仕入れた時期や産地、カットの大きさが違うためです。
卸売価格:白菜は9月の約3倍に
お店の値札の元になるのが、市場で野菜が取引される「卸売価格」です。TBSによると、東京の白菜の卸売価格は、9月には1キロあたり66円まで下がっていましたが、10月8日には208円と急に上がりました。レタスは平年の約2.3倍、キャベツは約1.6倍です。
日本農業新聞によると、10月8日の主要15品目の平均価格(日農平均)は1キロ223円で、10月としてはデータのある2006年以降で2番目の高さでした。10月11日放送のテレビ朝日の報道では、白菜とキャベツがともに1キロ200円を超えて平年の約2倍、レタスは488円で約2.5倍と伝えられています。1つの野菜だけでなく、葉物野菜がまとめて高くなっているのが今回の特徴です。
なぜ白菜が高い?東京37日連続の雨と日照不足
気象庁のデータで見る:9月は記録的な長雨
原因は、9月の記録的な天気です。気象庁が10月1日に発表した内容を表にまとめます。
| 項目 | 2026年9月の数字 |
|---|---|
| 東日本太平洋側の降水量 | 平年の2.36倍。1946年の統計開始以来、9月として最多 |
| 東日本太平洋側の日照時間 | 平年の0.46倍。同じく統計開始以来、9月として最少 |
| 東京都心の降水量 | 696.5ミリ(平年の3.1倍)。9月として最多、9月は毎日雨を観測 |
| 東京都心の日照時間 | 45.8時間(平年の0.36倍)。1988年の39.2時間に次いで過去2番目の少なさ |
| 東京都心の連続降水 | 8月27日から10月2日まで37日連続。統計開始の1886年以降で最長(これまでは2019年の33日) |
雨が続いた理由について、日本気象協会は「秋雨前線が本州付近に長期間とどまり、そこへ暖かく湿った空気が流れ込み続けたため」と説明しています。さらに台風24号・25号・26号が相次いで近づき、前線を刺激しました。
白菜の畑で何が起きたか
テレビ朝日が取材した茨城県の農家は、本来なら9月20日ごろまでに終えるはずの白菜の苗の植え付けが、10月に入っても畑がぬかるんで耕せず、半月から1か月遅れていると話しました。雨で固まった土では、苗を植えても根が張りにくいそうです。このままだと、12月に始まる収穫に間に合わない畑も出るといいます。「12月に入ってからは白菜は成長しない」ため、間に合わなければ商品にならず、畑をつぶすこともあると語っていました。
白菜は、日光をたくさん浴びて葉を大きく広げ、内側に巻いていく野菜です。そのため、日照が足りないと玉が小さくなったり、育つのが遅れたりします。農林水産省の10月の見通しでも、白菜の主産地・長野県産は「9月の長雨と日照不足により生育不良や歩留まりの低下がみられる」とされ、10月の出荷数量は平年を下回る見込みです。
見落としがちなポイント:夏の長野産から冬の茨城産へのバトンタッチ
ここが、あまり語られていない大事な点です。農林水産省の資料では、東京市場の白菜は去年の10月、長野県産が87%、茨城県産が7%でした。キムチ店の店主も、白菜の産地は「5、6月から9月の終わりごろまで長野、冬の間は茨城」と切り替えていると話しています。
つまり、いまは夏から秋の産地(長野)が不作で、次にバトンを受け取るはずの冬の産地(茨城)も植え付けが遅れている、という「産地リレーの二重の遅れ」が起きています。この組み合わせが、1玉1,000円超えという極端な値段につながり、回復に時間がかかりそうな理由でもあります。ただし、これは報道や公式資料をつなぎ合わせた私の見立てで、産地ごとの実際の出荷量は日々変わります。
日本農業新聞も10月11日、キャベツは東海の主産地で小玉傾向になり、レタスやハクサイ、ニンジンは関東を中心に生育遅れが目立つと伝えています。白菜以外では、茨城のネギ畑が1か月水につかって枯れてしまったり、秋ナスが長雨で病気になったりと、他の野菜にも被害が出ています。農林水産省は、ほうれん草、きゅうり、ナスは10月に平年をやや上回り、ピーマンとレタスは平年を上回る価格になると見込んでいます。
白菜の値段はいつまで高い?見通しは「10月中は高め、戻るのは年明け」
気になる「いつまで」について、公式資料と現場の声を並べてみます。見立てはそろってはいませんが、「すぐには戻らない」という点は共通しています。
| 誰の見立て | 内容 |
|---|---|
| 農林水産省(9月30日公表) | 10月は白菜・レタスなどの価格が平年を上回って推移する見込み |
| アキダイ・秋葉社長(10月8日) | 大体11月半ばごろから落ち着き始めるが、本当に落ち着くのは年が明けないと無理 |
| 生鮮市場さんよう・新妻社長(10月9日) | この値段はあと1か月ほど。下がるかもしれないが分からない |
| 愛知の青果会社(10月9日) | 畑が水没した産地もあり、12月半ばごろまでは心配 |
| 北國新聞(10月10日) | 現在の高値は年末まで続く可能性がある |
| 日本気象協会(10月9日) | 東京エリアでは白菜とほうれん草は値上がりが一段落し、比較的買い求めやすい見込み。レタスときゅうりは高値傾向 |
見立てが割れているのは、「卸売市場の動き」と「お店の値札」で時間差があるためと考えられます。市場で値上がりが一段落しても、植え付けが遅れた畑の収穫は先なので、店頭の高さはすぐには変わりません。日本気象協会の予測も「比較的買い求めやすい」であって、「安い」という意味ではないことに注意が必要です。
明るい材料もあります。気象庁の発表を伝えた読売新聞によると、10月は全国的に平年より晴れの日が多い見通しです。日本気象協会も、東日本太平洋側で雨が多く日照が少ない状態が続く可能性は小さいと解説しています。日本農業新聞の10月11日からの週の見通しでも、ほうれん草は入荷が増えて下げ基調と伝えられました。ただ、レタスなど高値が続きそうな品目もあり、野菜ごとに回復のペースは違いそうです。
関係者・X上の反応
農林水産省(@MAFF_JAPAN)と気象庁(@JMA_kishou)の公式Xを10月12日朝に確認しましたが、今回の野菜高騰や長雨について、報道より新しい情報をまとめて出している投稿は見当たりませんでした。農林水産省は公式サイトで、毎月の「価格見通し」と毎週の「今週のお手頃野菜」を更新しています。10月9日更新の「お手頃野菜」では、たまねぎが「大変お買い得」で、だいこん、にんじん、ねぎ、トマトも平年を下回る価格と紹介されました。
一般の利用者のXでは、10月12日朝になっても「白菜が高い」という投稿が数分おきに続いていました。「4分の1カットで258円、1玉にしたら1,000円超え」と値札の話をする人、「お鍋にできない」と嘆く人、「値下げシールのキムチでキムチ鍋にする」という工夫を書く人、家庭菜園の白菜の苗まで高くなっていることに驚く人などがいました。個人の投稿なので、価格の根拠としては使わず、世間の空気をつかむ材料にとどめます。
私たちの生活・仕事への影響
家計への影響:鍋1回あたりの差を試算
アキダイの例で、白菜4分の1カットが約100円から257円になったとします。差は157円です。鍋を週に1回、白菜4分の1を使うとすると、1か月(4回)でおよそ630円の負担増になる計算です。これはあくまで一例で、レタスやキャベツ、ほうれん草も上がっているため、実際の食費の増え方はもっと大きくなる家庭もあるでしょう。
なお、食料品の消費税を2027年4月から2年間1%にする法案が国会に出ています。野菜も飲食料品なので対象になる見込みですが、始まるのは来年の春以降です。くわしくは食料品の消費税1%はいつから?法案の中身をわかりやすく解説をご覧ください。いまの野菜高騰には、残念ながら間に合いません。
飲食店・食品メーカーへの影響
白菜キムチを作るキムチ店では、白菜の仕入れ値が約3倍になり、1か月あたり200万円ほど負担が増えると店主が話しています。いつもは茨城産に切り替える時期ですが、茨城の状態が悪いため、いまは仕入れが止まり、とにかくかき集めてもらっている状況だそうです。石川県の「とり白菜鍋」の専門店も、全国の農家と契約して白菜を確保していますが、品薄で自社の規格に合わない白菜も仕入れざるを得ないとのことです。
こうした値上がりは、スーパーだけでなく、外食やお弁当、お惣菜の値段にも少しずつ響いてくる可能性があります。最近は食品や外食の値上げが続いているので、あわせてスタバ値上げはいつから?10月9日の新価格一覧と節約術もチェックしてみてください。
農家への影響
植え付けが遅れた農家は、収穫が間に合うかどうかの瀬戸際にいます。ネギ畑が1か月水につかって枯れた農家もあります。消費者にとっては「値段が高い」問題ですが、作る側にとっては「収穫できるかどうか」の問題でもあります。
白菜が高いときの賢い乗り切り方
白菜の代わりになる野菜:いま安い野菜で鍋を組み立てる
農林水産省の「今週のお手頃野菜」(10月9日更新)で、価格が平年を下回っているのは、たまねぎ、だいこん、にんじん、ねぎ、トマトです。TBSでアキダイの秋葉社長が「お買い得」とすすめたのは、じゃがいも、玉ねぎ、里芋でした。北海道産は天気が安定していて、じゃがいもと玉ねぎは例年より2〜3割安いそうです。10月11日の報道では、玉ねぎは1キロ95円で、平年より30円安いとされています。
| 野菜 | 状況(農林水産省・報道) | 使い方の例 |
|---|---|---|
| たまねぎ | 大変お買い得。平年より安い | 鍋に入れると甘みが出る。シチューやカレーにも |
| だいこん | 平年を下回る価格 | 薄切りにして鍋や煮物に。白菜の代わりに量が出る |
| にんじん | 平年を下回る価格 | 細切りにして鍋の彩りに |
| ねぎ | 平年を下回る価格 | 鍋の定番。白菜の代わりに太めに切って |
| じゃがいも・里芋 | 北海道産のじゃがいもは2〜3割安。里芋は出来が良い期待(アキダイ社長) | 煮物、豚汁、シチューに |
もやしやきのこ類も鍋の定番ですが、今回の公式資料には価格が載っていないので、売り場で値段を見比べて選んでください。キャベツは「煮崩れしにくく食べごたえがある」と話す買い物客もいましたが、こちらも倍の値段なので、安いときだけ選ぶのがよさそうです。
買い方の工夫
- 丸ごと1玉ではなく、4分の1や8分の1のカットで必要な量だけ買う
- カット野菜や冷凍野菜は値動きが小さく、比較してみる価値がある(Yahoo!ニュース エキスパートの解説)
- 値下がりを待てる料理は後回しにし、いま安い玉ねぎ・大根・じゃがいも中心の献立にする
- 「買いだめ」は高値の白菜を抱えることになるのでおすすめしない
雑談で使えるひと言3つ
- 「今年の9月、東京は毎日雨だったんだって。8月末からの37日連続は1886年以降で最長らしいよ」
- 「白菜が1玉1,000円超えって、買い物客が『肉より野菜のほうが高い』って嘆いてたよ。でも北海道の玉ねぎは平年より安いんだって。同じ天気でも明暗が分かれるんだね」
- 「農水省の『今週のお手頃野菜』だと、大根とねぎは平年より安いらしい。今年の鍋は白菜抜きが正解かも」
どれも、数字や出典がはっきりした話なので、職場でも安心して使えます。「白菜が高くて鍋ができない」という話題は、年代を問わず盛り上がりやすいです。
よくある質問(FAQ)
Q. 白菜はなぜこんなに高いの?
A. 9月の長雨と日照不足で生育が遅れ、植え付けも遅れたからです。東日本太平洋側の9月は、降水量が平年の2.36倍、日照時間が0.46倍と、気象庁の統計開始以来の記録になりました。
Q. 白菜の値段はいつまで高いまま?
A. 農林水産省は10月中は平年より高いと見込んでいます。スーパーの社長たちは「11月半ばから落ち着き始め、完全には年明けまで」「12月半ばまで心配」と話しています。確実な日付は誰にも言えません。
Q. 白菜以外にも高い野菜はある?
A. はい。キャベツ、レタス、小松菜、ほうれん草、ナスなどが高くなっています。農林水産省は、きゅうりやナス、ピーマンも10月は高めと見ています。一方、たまねぎとじゃがいもは平年より安い見込みです。
Q. 買いだめしたほうがいい?
A. おすすめしません。高い時期に大量に買っても割高ですし、白菜は日持ちにも限りがあります。必要な分だけ買い、安い野菜を中心にしましょう。
Q. 高い白菜、安く買うコツは?
A. 小さなカットで買う、直売所や特売日をチェックする、カット野菜や冷凍野菜と値段を比べる、といった方法があります。ただし産地の事情が大きいので、無理に白菜を買わなくても大丈夫です。
Q. 鍋に白菜がなくても美味しくできる?
A. できます。大根、ねぎ、玉ねぎ、きのこ、豆腐などで、うま味と食べごたえは十分に出せます。白菜は水分が多く、鍋の中でとろっと溶けるのが魅力ですが、代わりの野菜でも「温かいものを囲む」楽しみは変わりません。
Q. 10月後半は天気が回復する?
A. 気象庁は、10月は全国的に平年より晴れの日が多いと見ています。ただ、台風シーズンは続くので、天気が戻っても、畑の遅れを取り戻すには時間がかかります。
まとめ:白菜は10月中は高め、戻るのは年明けが目安
- 白菜が高いのは、9月の記録的な長雨と日照不足で、長野の夏秋産地も茨城の冬産地も遅れたため
- 東京の店頭では1玉1,000円超えも。卸売価格は9月の1キロ66円から10月8日に208円へ
- 農林水産省は10月中は平年より高いと見込む。落ち着き始めるのは11月半ば、本格的な回復は年明けという見方がある
- いま安いのは、たまねぎ、だいこん、にんじん、ねぎ、じゃがいも。鍋もこれらで組み立てれば負担が小さい
- 買いだめは不要。小さなカットや冷凍・カット野菜も上手に使おう
新しい価格や見通しが出たら、記事の内容も見直します。ニュースを知ると、野菜売り場の値札も雑談のネタになりますね。
参考ソース
- 農林水産省:野菜の生育状況及び価格見通し(令和8年10月)について
- 農林水産省:今週のお手頃野菜(令和8年10月9日更新)
- テレ朝NEWS:ハクサイ1玉1000円超え 長雨・日照不足で葉物野菜が高騰(10月9日)
- TBS NEWS DIG:白菜1玉1000円超え!葉物野菜高騰いつまで(10月8日)
- テレ朝NEWS:ハクサイ、キャベツは倍、レタスは2.5倍の価格に(10月11日)
- 日本農業新聞:日農平均 主要野菜キロ223円(10月9日)
- 日本農業新聞:異例の長雨、異変の秋 野菜生産減、生育遅れも(10月11日)
- 日本農業新聞:[今週の野菜見通し]10/11~
- 読売新聞:9月の日照時間、東日本の太平洋側で観測史上最少に
- 気象庁:2026年9月の天候
- 日本気象協会 tenki.jp:9月に関東で記録的な多雨・日照不足となった理由とは 10月はどうなる?
- 日本気象協会 tenki.jp:野菜の相場予測(10月9日)
- ウェザーニュース:関東の9月は記録的な多雨と日照不足に
- 愛媛新聞ONLINE(tenki.jp配信):2026年9月天候まとめ
- 北國新聞:白菜高騰1玉1000円近く(10月10日)
- CBCテレビ(dメニューニュース):キャベツ価格も通常の3倍(10月9日)
- Yahoo!ニュース エキスパート:「野菜が高くて買えない…」葉物野菜高騰 食卓のピンチに対策は?
- X:農林水産省(@MAFF_JAPAN)公式
- X:気象庁(@JMA_kishou)公式
- X:「白菜 高い」最新の投稿(10月12日朝に確認)
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